大切なもの

わたしは小さい頃から自然や動物が大好きで、
大学を卒業するときに鷹匠として自然の中で生き抜く決心をしたわけですが、
そのときから今まで、どんなにつらいことがあっても、
自分の生き方を変えようと思ったことはありません。

きっと自分がいちばん好きなことをやっているから、迷わずに来られたのでしょう。

いつの時代にも、当たり前のこととか標準的なことをとても気にして
生きている人がいます。

そういう人から見ると、
わたしはかなり個性的な人間(はっきり言って変人)かもしれません。
でも、人間にとって、個性はとても大切なものだと思います。
個性は人それぞれ違っていて、その人にしかない、かけがえのないものです。

それをどんどん活かしていけば、
その人だけの素晴らしい世界を築くことができると信じています。

それに、常識は時代が変われば変わるものです。
生きることは、常識にしばられないで自分で考えて行動することではないでしょうか。

わたしにはもうすぐ中学生になる息子がいますが、
とにかく好きなことを見つけてほしいと思っています。
わたしのように鷹匠になれとか、そういう強制は絶対しませんし、
自分で見つけた本当の自分の世界を形づくっていってくれれば
それでいいと思っています。



ただ、自然が好きな子供にだけはなってほしいので、
いっしょに山登りをしたり、
海に連れて行っていろんな魚や貝を捕まえて食べさせたりして、
自然のことを教え込んでいます。

わたしが自然の中で身につけた知識と技術と感性を伝えることができれば、
どんなことがあろうと生きていけますから。

それともうひとつ。
こどもは人から教わるだけでなく、
自分でいろんな失敗の中から学んでいってほしいと思います。

わたしが今まで、様々な失敗や挫折を繰り返してきたように、
こどもにも本当につらいことを経験してほしいと思います。

人は時には敗れなければなりません。
どん底にたたき落とされながら、そこから立ち上がる気概が人には必要です。
それを学んでほしい。
常に成功し勝ち誇る人間に、わたしは何の興味も魅力も感じることはできません。



2003年3月13日
松原英俊

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