鷹匠通信

鷹匠・松原英俊の日常を聞き書きしています。
不定期更新です。



イタチの最後っ屁
もうかなり前になりますが、 ある晩、飼っていたニワトリがすごい悲鳴をあげて鳴き出したんです。 これは何かに襲われているんじゃないかと思って 懐中電灯をつけてニワトリ小屋に行ってみると、やはりある生きものに襲われていたんです。 その生
うれしかったこと
鷹狩りの季節がやってきました。 月山は雪で真っ白に覆われています。 晴れた日にはなだらかな姿がまぶしいほどに輝いて、 一日中わたしの家を見下ろしています。 鷹狩りができるのは、木々が雪に覆われる12月下旬から 3月中旬くらいまでの3ヶ月
鷹匠への道1
わたしは子供の頃から自然に親しんできましたが、 大学時代は授業そっちのけで山に登っていました。 3000メートル級の山は大学時代にぜんぶ登っています。 山ではいろんな動物たちに出会えますし、本当に自由だと実感できるのです。 大学3年を修了した春、と
鷹匠への道2
1979年3月13日の午前11時頃でした。 わたしの左腕から飛び立ったクマタカの加無号(かぶごう)は、 雪の斜面に沿って滑るように降下し、 雑木林の間を走るウサギにあっというまに追いつくと、 翼を広げて襲いかかりました。 加無号とウサギはもつ
山小屋の生活
山形県真室川の沓沢朝治氏に弟子入りして1年後、 わたしは氏のもとを去って、人里から5キロ離れた加無山麓の山小屋で、 鷹と二人の生活をはじめました。 沓沢氏は高齢のために山深くに入ることは困難な状態でしたし、 沓沢家との折り合いが必ずしもよくなかった
生計
テレビや雑誌などの取材を受けると、 必ずといっていいほど収入のことを聞かれます。 わたしはいつも正直に答えます。 するとなぜか、驚きと尊敬のまなざしが注がれるのです。 この時代、鷹狩りで得られる収入はほんのわずかです。 山の獲物も毛皮
生きものたち(1)
わたしの家にはタカとワシ以外にも動物がいます。 まず、犬の「さくら」です。 3歳のメスで、シバとなにかの雑種だと思います。 だれにでも愛想がよくて番犬としては役に立ちませんが、 飼っているウサギには凶暴です。 猟犬として用いられてきたシバ
生きものたち(2)
田麦俣はいま、山々の色鮮やかな紅葉に染まっています。 厳しい冬を前にした、ほんのひとときの美しい季節です。 ちょっと山に入ると、木の実やキノコがそこかしこにあって、 長い冬を耐えていく生きものたちを手招きしているようです。 実りの秋は、冬のためにあ
生きものたち(3)
わたしはよく山に行ってテントを張ったり、野宿をしたりするのですが、 そんなときの大きなよろこびは、生きものたちに出会えることです。 これまでにいろんな出会いがありましたが、 その中から、おもしろいエピソードをふたつご紹介します。 あるとき一番高
雪下ろし
わたしが住んでいる田麦俣は日本有数の豪雪地です。 多い年には4メートル半も積もります。 今年はそれほどではありませんが、屋根の雪降ろしはやはりたいへんです。 今は2月中旬ですが、もう6回も降ろしています。 1回で7、8時間かかります
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